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人事の視点@人事コンサルタント

就職ナビサイトの実態を知る (1/2)

新卒、中途、派遣、パート、アルバイトなど、雇用の形態を問わず、いまや就職活動になくてはならないのが「就職情報サイト」。

多くの求人情報を、いつでもどこでもスマホやケータイで見ることができ、気になったところがあれば、ポチッと簡単に応募。

良し悪しは別として、もはやコレが就職活動のカタチとして、すっかり定着しています。

とくに、新卒の就職活動の場合、就職ナビサイトが就職活動の必須アイテムになっています。

就職ナビサイトに登録しないと必要な情報が得られないだけでなく、会社説明会や選考にも進めないなど、サイトの利用が応募の条件になっている会社も珍しくありません。

何かと便利な就職ナビサイトですが、新卒採用を行っている、すべての会社の求人情報が掲載されているわけではありません。

求人情報を無料で公開するハローワークの求人や学校で取り扱う求人票とは違い、民間の就職ナビサイトは有料求人広告のとりまとめサイトです。

学生から認知されていない会社や、応募者をたくさんの集めたい会社などが、学生の認知度・利用度の高い就職ナビサイトに求人広告を掲載します。

もちろん、そのほとんどは有料です。

就職情報会社に広告掲載料を払い、就職ナビサイトに求人広告を出すわけですので、テレビや新聞、雑誌などに広告を掲載するのと同じです。

ただ、一般的な広告のように一方通行ではなく、就職ナビサイトには学生からのエントリーで、双方向のやり取りができる機能を有する点が大きな特徴です。

どの会社でもというわけではなく、お金がないと広告掲載ができませんし、採用活動にたくさんお金を使える大手企業と、そこまでできない中小企業とでは、採用に使えるお金の差がそのまま情報量の差を生み、学生の目に留まる機会にも大きな差が生じます。

また、学生に認知されているのは B to C (会社と皆さんのような一般消費者との取引) をしている一部の会社で、B to B (会社と会社との取引) をしている多くの会社は、就職ナビサイトを通じて初めて発見される、というのが現状です。

知名度のない B to B の優良中小企業は、発見されるチャンスがぐっと少ないのです。

対照的に、すでに認知されている大手有名企業は豊富な情報提供を武器に、がっちりと学生の興味を集めます。

就職活動の開始時に、大手有名志向の学生が増えるのは、こうした背景もあるのです。

「大手だけでなく、早い時期から中小企業にも目を向けるように」と学校が指導しても、一番影響力のある就職ナビサイトがこういう状況です。

なかなか難しいことです。

では、就職ナビサイトに求人情報が掲載されている・いないで、良い会社かそうでない会社かが分かれるのでしょうか。

就職ナビサイトは一切使用せず、学校との良好な関係で採用している会社も多くあります。

反対に、学校から評判のよくない会社で、人が集まらないから就職ナビサイトにガンガン情報を掲載している会社もあります。

就職ナビサイトに載ってるから良い会社、載ってないから怪しい会社、ということは全くないのです。

採用予定がないのに、採用していないことがマイナスイメージになると、カラ求人広告を掲載する会社もあると聞いたことがありますし。

まず、民間の就職ナビサイトにある求人情報は「広告」なんだ、という認識をしっかり持って利用することが大事です。

現に、学生から「サイトで見ると、どこも良さそうで、絞れないんですよねー」と、よく聞きます。

興味関心をもってもらうために、見栄え良く、カッコよく、入社意欲を上手にくすぐるよう、緻密に計算し、作られた広告です。

就職ナビサイトには、イメージの良いことしか載っていませんし、載せません。

むしろ、イメージの良いことばかりであれば、会社説明会などのリアルな場へ、疑いの目を持って参加する。

経験の積み重ねが、溢れる情報の中から、本質を見極める目を養うことに、大いに役立ちます。

そうした視点を持ち、イメージを自分なりに具体化し、納得感につなげていく行動が、就職活動のポイントでもあります。