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人事の視点@人事コンサルタント

ハラスメントが起きやすい職場

たとえば、上司が部下を呼び捨てにする職場。 同じ会社で働く上司と部下という関係とはいえ、赤の他人です。

経験と役割に違いはあれ、人としての価値に上下はありません。

組織活動で大切なことは、常に、敬意と尊敬の念を持って相手と接することができるかどうか。( 道徳的に言えば、日本国憲法の「基本的人権の尊重」という、人としての最低限のルールです。)

役職や役割が高ければ高いほど、そうした人格者としての成熟さが求められ、また、そうした上司には部下も自然とついていくものです。

もちろん、組織コミュニケーションも活発になり、個々の働きがいが強固な組織力に、強固な組織力が付加価値を生み、付加価値を生む仕事を通じて個々が成長するシステムが確立できるのです。

できる上司は、コレをきちんと実践しています。

ひと昔前は、上司が部下を呼び捨てにすることは、さほど珍しいことではありませんでした。

特に、年功序列によりつくられたピラミッド式の組織体系が主流の時代は、先輩・上司(年上)から後輩・部下(年下)への指揮命令が絶対的であり、当時としては、あまり違和感もなく、その背景には、ある種の家族的な信頼関係があったと思われます。

その後、フラットな組織、能力主義実力主義といわれる時代では、年下の上司や年上の部下が普通となり、このあたりから、○○部長や○○課長といった役職で呼ぶことすらやめて、役職も上司も部下も関係なく「○○さん」と呼ぶことが、一種の流行りから定着してきました。

さらに、最近のパワハラなどの問題から、相手のことをひとりの人間として思いやり、接するのであれば、ビジネスマナー上も、一般の社会通念上も、例え部下であっても、新入社員であっても、呼び捨てではなく、「○○さん」で呼ぶことが標準になりました。

では、なぜ、いまだに部下を呼び捨てにする上司がいるのでしょうか?

典型的な2つのパターンで分析してみます。

まず、単純に私(上司)は、あなた(部下)よりも偉いから、という権力関係を誇示するタイプ。

上には忠実に従い、下には権力を振りかざす。

役職が上がれば上がるほど、その権限が大きくなればなるほど暴君に。

次に、自分は部下との信頼関係が構築されているから、呼び捨ては仲の良い証、と勘違いしているタイプ。

女性社員のことを「○○ちゃん」と呼ぶ人も、このてのタイプに多いです。

いずれも、会社にとってリスクのある上司です。

特に、最初の権力誇示タイプの場合は、パワハラの問題と、パワハラからメンタル不調の部下が生じやすい典型です。

また、上司がいるから退社できない、という無意味な残業で長時間労働が蔓延したり、無理な仕事の与え方で過重労働による健康障害(労働災害)が生じるのも、こうした上司が起因していることは、珍しくありません。

また、自分のポジションを脅かす優秀な部下へのあたりがキツくなり、優秀な人材の離職問題が起きることも多々あります。

ただ、この手タイプで多いのは、自分はこの会社で実績を上げて昇進してきたという自信から、他の者の意見に耳を貸すことがない、教育や研修を受ける必要もないという自分至上主義。

したがって、この上司をとるか、部下などの組織をとるか、社長などトップによる人事マネジメント力が重要となります。